犯罪・刑事事件の解決事例
#慰謝料

離婚合意時に慰謝料300万円と夫が記載した書面の有効性が争われた事例

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佐藤 初美 弁護士が解決
所属事務所福島いなほ法律事務所
所在地福島県 福島市

この事例の依頼主

女性

相談前の状況

依頼者は離婚協議の際、離婚の合意とともに、元夫が依頼者に慰謝料300万円を支払う旨の書面を取得をしました。しかし、その後、元夫は、慰謝料の支払を拒み、元夫の代理人弁護士から300万円を支払う義務がない旨の返答を受けました。その段階で、依頼者は当事務所に相談にいらっしゃいました。

解決への流れ

相談の結果、和解金300万円の支払を求める和解金請求事件として受任し、裁判外での交渉を経てから、訴訟提起しました。元夫は、民法上の和解が成立していない、錯誤無効等を主張し、100万円程度での和解案は示してきたものの、依頼者の希望額とは隔たりが大きく、和解金請求の訴訟を提起しました。訴訟では、合意時の協議の内容の録音を証拠として提出し、数回の期日を経て、依頼者に200万円の解決金支払を認める内容で和解が成立しました(受任から約10か月後)。

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佐藤 初美 弁護士からのコメント

本件は、元夫が自己の記載した書面の法的効力を争い、訴訟を提起した事例でした。裁判所としては、民法上の和解の成否を本格的に争った事例が見当たらないこと、本件の場合の離婚の事情からみて離婚慰謝料300万円は高額であることなどを気にしていました。当事務所では、依頼者が録音した音声の文字起こしした内容等をもとに、和解契約自体が成立していることを主張立証するとともに、当時の日記やLINEのやりとりから依頼者と元夫との過去の夫婦関係を主張立証し、和解により200万円の支払いを受けることができました。